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専門職はそれぞれが独自の専門知識と技術をもっているので,他職種との連携が利益となります。OTがもつ作業の視点,PTがもつ身体機能の視点,看護師がもつ全般的な健康やケアの視点,医師がもつ確かな診断と処方の視点が,よりよいクライエントのケアへとつながると考えています。10年ほど前に聞いた話があります。アメリカのリハビリテーションの長い歴史がある病院へTVレポーターが来て,OT室を見て「さっきの部屋(PT室)でしていることとどこが違うのか」と聞いたそうです。これはまずいと思ったOTスタッフが,COPMを使い始めたそうです。COPM開発者を病院に招いて,患者に対してCOPMを実演する様子をみて,カナダ人のOTが文化が違うアメリカ人の患者から,作業の問題を聞き出しているのを目の当たりにしたOTたちは,COPMを使えないと言うことができなくなったそうです。日本人の私からみると,カナダとアメリカの文化の違いは,あまり意識しませんが,アメリカ人の中にはカナダで開発された評価法は,文化の違うアメリカでは使えないという人もいるようです。
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