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まるで春一番の様な風が吹いていた。
スタジオからの帰り道。
至る所で自転車やいろんなものが倒れていた。
いつもなら寒さしのぎに飛ばしてかえるのだが、
今日はゆっくり自転車をこいでいた。
少し前を女の子が自転車をこいでいた。
ジーパン、素足にミュール、茶色のダウンジャケット。
彼女も時々風に振られながら、がんばって進んでいた。
僕は、「今夜はブギーバック」を片耳で聞きながら、
生暖かい風と女の子のせいでご機嫌だった。
しばらくして、女の子が自転車を降りて止まった。
・・・・僕らが走っていたのは工事中のため作られた
仮歩道の様な道だったのだが、その仕切りが
風のために、10mくらい倒れてしまっていた。
僕も彼女の後方で止まった。
ライトで僕に気づいたのだろう、
彼女はこちらを振り向くと「てへ」
という表情を浮かべた。
僕はかなり嬉しかった。
イヤホンをはずしてよく見ると、
確かに車道に出るしか道がなかった。
彼女はしばらく迷って、自転車を少し持ち上げて、
倒れた柵の中の歩道に入っていった。
僕も真似た。
彼女は自転車を押していって、
また倒れた柵のところをこえると、自転車に乗って
走り出した。
僕も同じ様して、走り出した。
・・・・・・・・・ここから先は書かない。。。
というのはウソで、僕は相変わらずのんびり自転車をこぎ、
彼女は少しずつ先に行って、また、やたら生暖かい風が吹いた。
僕はまた片耳で「今夜はブギーバック」を聴き始めた。
http://www.myspace.com/yuhhuy
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