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最近、インターネットによる中古品(部品)の通信販売が人気傾向に
なってきているように感じます。いわゆる古物商というものですね。
不景気の世の中ですから、商売が繁盛することは大賛成なのですが、
この通販によるトラブルも後を絶えないようです。
通販によるトラブルの主な原因って何だろうか?と、ある日、ふと疑問
に思い、以下について書き込んだ次第です。
(通販による主なトラブル原因究明)
特定商取引法では、通信販売については、クーリング・オフ制度を定め
ておりません。当然、最近流行のネット通販も同様です。となると、消費
者は、気が変わったからといって容易に返品はできませんね。
商品の性能や種類、価格などの商品内容の表示に不実な事項(ウソ)や
購入者にとって不利益となる重要事項を故意に表示していなかった(商品
が不良であるのを知っていて、消費者に伝えなかったなどの「故意の事実
不告知」)と認められる場合は、特定商取引法(又は消費者契約法)による
契約自体の取消(返品と代金の返還)は可能であると考えられます。
もし、ネット通販により契約当初から欠陥ありの商品が届き、「不実告
知」や「故意の事実不告知」などの故意や過失が販売業者になく、契約自体
の取消ができない場合は、どうしたら良いのでしょう?
通販で購入した商品ですから、前述のとおりクーリング・オフもできなく、
特定商取引法も消費者契約法も助けてくれないとすれば、消費者にとっては
かなりつらいですね。
販売業者から、「契約当初から知らずに存在していた欠陥で、他の欠陥に
ついては全て事実をそのとおり伝えている。」と説明を聞いても、価格に相
応していない欠陥付きの商品をやむなく購入しなければならないとしたら、
代金を当たり前に支払うのは、とても腹が立ちますよね。
法律って、いったい何?って思いますね。
(原点「民法」に振り返り対応)
そこで、一般法である「民法」に立ち返って考えてみたいと思います。
中古品は、新品のように未使用で、全く同じ個性を持つ物資は、この世に
存在しません。同じ銘柄でも消耗(耐久)の程度などは皆ばらばらですね。
このように中古品は、個性に着目すれば同じ物は世に2つと存在しません。
よって、法律上は「特定物」と扱われます。
「特定物」は引き渡す時の状態で引き渡せばよく(民法483条)、販売
業者の債務はこれで完全履行されたことになり、代金全額を請求できます。
よって、消費者は、欠陥付きの商品を「修理しろ!」とは言えません。
しかし、契約当初から販売業者も購入者も気付かない欠陥(隠れた瑕疵)
に対しては、債権者を保護する必要があるため、民法は、ちゃんとこれを
予定しました。
つまり、民法483条に対して、売主に「瑕疵担保責任(民法570条)」
を負わせたのです。
売主の瑕疵担保責任(民法570条)とは、買主は、隠れた欠陥(瑕疵)
により目的が達成できないときは「契約の解除」。つまり、解除の効果(民
法545条)として、原状回復義務の履行請求、損害賠償の請求)」ができ、
隠れた欠陥(瑕疵)があるものの、本来の目的を達成できるときは「損害の
賠償のみ請求」することができるというものです。
また、売主はその欠陥の存在を知らずに契約し、買主を騙そうとしていな
くても(善意無過失でも)この責任は追及されます。言うまでもありません
が、買主は、その隠れた欠陥を当然知らずに(善意で)購入したことが前提
となります。
(まとめ)
以上のように、特定商取引法も消費者契約法などの特別法が適用されない
場合、最終的には、一般法である民法に助けを求めることになるのでしょう。
ちなみに、この民法570条の「瑕疵担保責任」は、強行規定でなく、任
意規定ですから、契約自由の原則により、当事者間で任意に取り決めること
はできます。ただし、宅地建物取引業法などの個々の特別法で、この民法規
定よりも、消費者が著しく不利となる内容の契約条項は無効とする旨、個別
に定められてい場合が殆どですから、通常の取引では、売主は常に「瑕疵担
保責任」を負っているといってよろしいでしょう。
(参考)特定物・不特定物の扱いの違い
参考までに、我が国では「動物」も民法上の「物(動産)」として扱われ
ておりますので、これが特定物となるかどうかによって、瑕疵担保責任が生
じるかどうかの判断になります。
なお、特定物ではないが、売主の帰責事由により、債務不履行が生じてい
る場合には、民法(債務不履行)の一般原則により、契約の解除又は損害賠
償請求の対象となる取引と考えられますので、特定物や不特定物のいずれに
せよ、売主は、誠意を持って確実に売買契約を履行すべきものといえます。
「特定物・不特定物における売買契約トラブル談話」
行政書士 金矢健次
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